青森県鶴田町はスチューベンの生産量日本一
岩木山の山肌が鮮やかに色づくころ、畑では収穫を控えた「冬ぶどう鶴田スチューベン」が甘い香りを漂わせている。
ベルベットのような濃紫の粒は、朝露をまとって湯上り美人のように艶やかに輝く。農家の人たちは、待ちわびた収穫に大忙し。スチューベンの生産量日本一を誇る、鶴田町の秋の風物詩である。
スチューベン
鶴田町はスチューベンが誕生した米国ニューヨーク州と同じ北緯41度に位置し、生産量日本一を誇ります。道の駅つるた「鶴の里あるじゃ」では、大福、ようかん、ギョウザ、ソフトクリームなど、100品目に及ぶ加工品を販売し、人気を集めています。
また、収穫時期に合わせ、観光ぶどう園でスチューベンのもぎ取り体験もできます。
栽培面積96.5ヘクタール、販売数量965トン、販売額31,588万円。
(※面積は農地台帳より、販売額は平成23年度津軽ぶどう協会、有限会社津軽ぶどう村JAぶどう部会資料による報告)
スチューベンについて、詳しくはこちらもご覧下さい。
『冬ぶどうつるたスチューベン』ホームページ
ニューヨーク生まれのスチューベン
スチューベンはニューヨーク生まれ。
鶴田町はニューヨークと同じ緯度に位置し気候風土が似ていることから、昭和50年代から転作作物として栽培を行ってきた。貯蔵性にもすぐれ、リンゴの貯蔵技術を応用した専用施設に貯蔵することで、10月から翌年2月頃までおいしく食べられるという。まさに、夢のようなフルーツ!
ひと粒口にすると、ツルッと皮がむけ、ジューシーな果実がぷるんと口の中にとびこんで来る。
糖度は22度、想像以上の甘さだが、あと味はさっぱり。極上の甘みと、あと味の良さ。両者を兼ね備えたフルーツはめったにない。おまけに価格もお手頃。何拍子もそろって、フルーツが品薄になる冬の時期には、まさに救世主のような存在だ。
活性酸素から身を守り、病気や老化を防ぐポリフェノールが豊富に含まれており、健康面からも注目度が高い。
津軽ぶどう協会
鶴田町内の188人の生産者で組織する「津軽ぶどう協会」の成田義弘会長は、「会員の約半数がエコファーマーの認定を受けるなど、地域全体でブランド力を高めようと取り組んでいる。
今後の夢は、自分たちで作ったものを自分たちで売る直売所を設け、お客様の喜ぶ顔を見ながら販売すること」と、語る。
産地の誇りを胸に、スチューベンを通じて描く未来像。素敵だ!