第2の人生を歩む昭和の学校
旧・水元小学校の校舎
「鶴田町歴史文化伝承館」は、明治9(1876)年創立、昭和11(1936)年に建築された、旧・水元小学校の校舎をそのまま利用した建物である。
総ヒバ造りの建物に入ると、一直線にのびた長い廊下が圧巻。卒業生たちに聞くと、廊下に横一列に並んで、「よーい、どん」と、いっせいにぞうきんがけをしたことが忘れられないという。
どっしりとした階段をのぼって2階に行くと、廊下のつきあたりには小窓付きの可愛い図書コーナー。教室の机は、ふたをはずして開閉するレトロなつくり。天井の梁が美しい体育館では、「鶴凧」が大きな翼を広げている。
地域のシンボル的存在
校舎の前に広がる校庭では、これまで何度運動会が行われたのだろう。運動会が、集落あげての大イベントだった時代。ハレの日のお昼を彩るのは、太巻きと甘~い稲荷寿司。ご機嫌になったおとうさんが、思わず民謡をうたいだす。おおらかで、のんびりとした時代のひとこま。
集落の人たちから何世代にもわたって愛された小学校は、地域のシンボル的存在として、第2の人生を歩んでいる。
鶴田町歴史文化伝承館
明治9(1876)年創立、昭和11(1936)年築の水元小学校。古き良き時代の香りが漂う木造校舎は、NHK大河ドラマ「いのち」のロケ地にも使われました。
平成16(2004)年に閉校になった後も、地域の歴史や思い出が詰まった校舎を残したいという声が大きく、平成20(2008)年、鶴田町歴史伝承館としてオープンしました。
教室は、鶴田町の歴史や文化に関する展示室になっております。
また、2012年5月~2013年3月末まで期間限定で「学び舎レストランPATATA」をオープンし、鶴田町産の特産品を使ったカレーやオムライスなどの食事が楽しむことができました。